ディズニーの人気キャラクターたちが、ファンの手で新しい物語を紡げる可能性が出てきました。今回の提携で、ディズニー、マーベル、ピクサー、スター・ウォーズの計200体を超えるキャラクターが、Sora上で短編動画の素材として使える見通しです。

Soraとは何か

Soraはファンが短い動画を作って共有できるプラットフォームです。キャラクターやアセットを組み合わせて気軽に作品をつくれます。今回の合意は、そんな「おもちゃ箱」に公式キャラが大量に追加されるイメージです。

契約のポイント:責任あるAIを前提に

契約には「責任あるAI」を前提とする条項が含まれています。ここでいう責任あるAIとは、倫理性や安全性を考慮してAIを設計・運用する方針を指します。加えてディズニーはChatGPT EnterpriseとOpenAI APIを社内で活用する方針も明記しました。ChatGPT Enterpriseは企業向けのChatGPTで、社内データの安全管理などが強化されたサービスです。

何ができるようになるか

ファンやクリエイターは、公式キャラを使ったクロスオーバーや短編コメディ、ファンアート的な動画を手軽に作れるようになります。例えるなら、長年封印されていたドールハウスの扉が開き、自由に配置できる新しい人形が増えたような感覚です。創作の幅がぐっと広がるでしょう。

課題も山積み

一方で注意点もあります。ブランドの一貫性をどう守るか、著作権や人格権の扱いをどう明確にするかは重要な課題です。特に「責任あるAI」の条項が、現場でどのように運用されるかが鍵になります。ガイドラインやモデレーションの仕組みが具体化される必要があります。

今後の注目点

公式な展開時期はまだ示されていませんが、この動きはエンタメ業界のAI活用設計に影響を与える可能性があります。運用ルールの透明性やガバナンス強化が進めば、業界の標準となるモデルにもなり得ます。クリエイターは新しい表現機会を楽しみつつ、企業側のガイドラインを注視する必要があります。

ファンとしてはワクワクするニュースです。ルール作りと運用の仕組み次第で、Soraは次世代のファン創作プラットフォームへと成長するでしょう。