Anthropic が AI モデル「Claude Mythos」のリリースを延期すると発表した。このモデルの強力さと潜在的な危険性をめぐり、サイバーセキュリティ専門家と業界関係者の間で議論が白熱している。

Claude Mythos の能力と懸念

Claude Mythos は、コード内の未知の脆弱性(ゼロデイ脆弱性)を自動的に発見し、複数の脆弱性を組み合わせてエクスプロイトチェーンを構築できる能力を持つとされている。セキュリティ専門家らは、このモデルが銀行や医療施設、重要インフラを数時間で攻撃する可能性を指摘している。

マーケティング戦略への疑問

一方で、テック業界の有力者らは Anthropic の発表姿勢を批判している。David Sacks は「Anthropic には scare tactics(恐怖戦術)の歴史がある」とコメントし、Alex Stamos は「かわいいカルバン・ホッブス漫画でニュークリアウェポンのアナウンス」と皮肉った。

Anthropic が IPO を控えている可能性もあり、セキュリティ懸念を誇大化することで企業価値や規制対応への期待値を高めているのではないかという疑惑がある。

AI エージェント間の戦争への懸念

セキュリティ専門家らが一致して認識しているのは、「AI エージェント対 AI エージェント」の攻防が現実化する可能性である。防御側 AI システムと攻撃側 AI システムが自動的に対抗する状況では、人間の監視は限定的になるという見通しが広がっている。

政府の対応

複数の銀行 CEO が Federal Reserve Chair Jerome Powell と Treasury Secretary Scott Bessent に会合を求め、Claude Mythos の安全保障上の影響を協議している。これは政府レベルでの懸念が高まっていることを示唆している。