OpenAI がイリノイ州の法案に支持を表明し、AI 企業の民事賠償責任を大幅に制限する内容に賛成していることが明らかになった。同社は州議会での証言で、AI 企業が製品による「重大な危害(critical harm)」——大量死傷事故や金融システム危機を含む——による損害賠償から免除される仕組みを支持している。

イリノイ州法案の内容と OpenAI の主張

問題の法案は AI ラボの民事責任を制限する内容で、AI 企業が製品による損害について訴追される状況を大幅に狭める。OpenAI の証言者は「AI 開発企業には適切な予測可能性と法的安定性が必要だ」と述べ、過度な訴訟リスクが業界の革新を阻害するとの立場を示した。

この主張により、AI 企業は製品が引き起こした集団的危害についても責任を問われない環境を目指していることが確認された。

業界全体のロビー活動戦略

OpenAI の行動は AI 業界全体の傾向を映し出している。複数の AI 企業が米国の各地で同様の免責規制を後押しするロビー活動を展開中だ。OpenAI の主導的な動きは、他の主要 AI 企業にも波及する可能性がある。

市民社会への影響と懸念

一方、市民団体や法曹界からは「AI 企業に無制限の免責を与えることは過度であり、消費者や企業の権利を損なう」との懸念が出ている。大量死傷や金融危機を引き起こす AI システムに対して、被害者が救済される手段がなくなる可能性がある。

今後のイリノイ州議会での審議・採決が、全米の AI 責任法制の行方を左右する重要な事例となるだろう。