Google が Cloud Next ‘26 カンファレンスで、AI インフラストラクチャとエンタープライズ向けツールを大幅に刷新する複数の発表を行いました。

第8世代 TPU の刷新

Google は初めて TPU を 2 つのバリアントに分割。TPU 8t は訓練用、TPU 8i は推論用として最適化されています。NVIDIA の単一チップ競争とは異なり、Google は大規模接続を重視し、光スイッチで最大 960 万個の TPU を単一ポッドで、新しい Virgo ネットワークで最大 100 万個の TPU をデータセンター間で接続できる設計です。

Gemini Enterprise Agent Platform の登場

新プラットフォームは「自律的 AI エージェント構築の簡素化と安全運用」を目指して設計されています。IT と技術チーム向けに特化しており、Amazon の Bedrock Agent や Microsoft Foundry に対抗する位置づけです。

主な特徴:

  • フローチャート形式のエージェント連携ツール
  • 複数ステップのプロセスに対応する長期メモリバンク
  • 暗号化身分認証とアノマリー検出によるセキュリティ機構
  • Anthropic の Claude(Opus、Sonnet、Haiku)も含む複数モデルのサポート

ビジネス部門向けには Gemini Enterprise アプリも用意され、会議スケジューリング、トリガーベースのプロセス実行、繰り返しタスク用のショートカット作成、ファイル操作などに対応します。

Gmail に AI Overviews 機能を展開

Google は Gmail に新機能 AI Overviews の展開を開始。自然言語での質問に対して、複数のメール会話全体から瞬時にサマリーを生成します。プロジェクトマイルストーン、請求書内容、プレゼンテーション資料のコメント、出張詳細といったビジネス関連の質問に対応しています。

消費者向けは既に Google AI Pro/Ultra 購読者に提供中で、ビジネス向けは Business Starter/Standard/Plus、Enterprise Starter/Standard/Plus、Frontline Plus、Education 向けに展開が開始されています。

Google Maps への AI 統合

Google Maps にも大型の AI 統合が予定されており、検索や地点情報の取得がより自然言語で操作できるようになります。

Workspace Intelligence レイヤー

新しい Workspace Intelligence レイヤーは「Gmail からドライブまで、複数アプリ間の情報を一元接続」。AI モデルがメール、チャット、ファイル間の関係性を理解できるようになり、エンタープライズの情報活用効率が大幅に向上する見込みです。

Google の「Agentic Enterprise」戦略は、エージェント AI がビジネス全体に浸透する時代への転換を示唆しています。