GoogleはAIエージェント「Gemini Spark」の操作対象アプリにGoogle Photosを追加した。写真の検索から編集、アルバム作成、他アプリへの共有まで、複数ステップの作業を1つの自然言語プロンプトで一括実行できるようになる。発表はGoogle Photos責任者のShimrit Ben-Yair氏がX(旧Twitter)で明らかにした。

できることが「検索」から「実行」に変わる

これまでのGoogle Photosの検索機能は、被写体・場所・日付・イベントを指定して写真を探し出す用途にとどまっていた。Gemini Spark統合後は、探し出した写真に対して品質向上や簡易編集、コラージュ生成までを続けて指示できる。

さらにアルバム機能も強化される。共有アルバム・非公開アルバムの作成と管理をSparkに任せられるほか、写真から抽出したテキストを別の作業に転用することも可能だ。9to5Googleの報道によれば、コンサートのチラシ写真をカレンダー登録に変換したり、週末の食事写真から自動でコラージュを作る定期タスクを設定したりできるという。

複合タスクの具体例

TechCrunchが挙げた例では、「ハワイ旅行で撮った100枚以上の写真から良い15枚を選び、ビーチの写真を加工して、共有アルバムを作成し、内容をまとめたメールの下書きを作る」という一連の作業を単一のプロンプトで指示できる。Gmail・Google Docs・Messagesなど他のGoogleアプリとの連携も組み込まれており、写真整理の結果をそのまま別の作業へつなげられる点が特徴だ。

安全対策として、編集を行う際は元画像を複製してから加工し、新規作成するアルバムはデフォルトで非公開に設定される。

提供対象と展開スケジュール

現時点では英語・Gemini モバイルアプリ限定で、米国に居住するGoogle AI Pro・Ultra加入者が対象となる。Googleは今後数週間かけて段階的に対象ユーザーを広げるとしており、加入者であっても即座に使えるとは限らない。国際展開の時期は明らかにされていない。

実用性への評価は分かれる

一方でTechCrunchの評者は、この機能単体を「画期的とは言えない」と指摘している。写真の検索・編集・共有はすでに個別機能として存在しており、Sparkが新たに提供するのはそれらを1つのプロンプトで連結する「実行力」の部分だ。

Google Tasks・Canva・Instacartなど外部サービスとの連携を進めてきたGemini Sparkにとって、日常的に大量のデータが蓄積されるGoogle Photosとの統合は、AIエージェントが「秘書」として実務を代行するというコンセプトを試す重要な足がかりになる。今後、複数ステップの自動化がどこまで信頼性を保てるかが、他社のエージェント型AIとの差別化を左右しそうだ。