ペンタゴン、2027年度に$54.6B のドローン・自動化AI に投資――DAWG プログラムで軍事AI競争激化
米国防総省(ペンタゴン)は2026年4月21日、2027年度予算概要を発表。ドローン・自動化戦闘システムの予算を$54.6B に設定し、前年度($225.9M)から24,070%の増加を計画。低コスト・交換可能なドローンと協調自動化技術の急速開発により、ウクライナ・イラン紛争での教訓を反映。
米国防総省(ペンタゴン)は2026年4月21日、トランプ政権下での2027年度国防予算要求(総額1.5兆ドル)を公開。その中でドローン・自動化AI への投資が急速に拡大することが明らかになった。防衛自動化戦争グループ(DAWG)の予算は前年度の約$225.9M から $54.6B へ跳ね上がり、24,070%の歴史的増加を記録する。
DAWG プログラムとは
DAWG(Defense Autonomous Warfare Group)はバイデン政権下の「Replicator」イニシアティブの後継プログラムで、ペンタゴン・スペシャルオペレーションズコマンド(SOCOM)傘下に移管された。副防衛長官補ジュールス・ハーストは「DAWGを技術の先駆者」と位置づけ、民間企業との協力で次世代的な自動化システムを急速開発する戦略を説明している。
予算内訳と増加の背景
2027年度の$54.6B は、基本予算$1B と特別予算$53.6B で構成される。ドローン・自動化兵器の並行開発により、ウクライナでのロシア軍ドローン使用や中東紛争での実戦データを反映。米軍幹部は「進化する戦場環境に対応する前例のない投資」と述べている。
さらに広い国防予算では、対ドローン兵器に$21B、長距離精密打撃ミサイル(PrSM)・中距離能力ミサイルに$30B、パトリオット・THAAD 防空システムに追加投資が計画されている。
AI・低コスト化がもたらす軍事戦略の転換
DAWGの焦点は「急速なイノベーション」と「低コストで交換可能なドローン」の開発だ。ホイットニー中将によれば、同プログラムは「異なるシステムと自動化のためのオーケストレーション・ツール」の試験運用を重視。太平洋地域での実戦配備を想定した協調的な自動化戦闘技術が優先事項とされている。
従来の「限定的な高性能兵器」から「大量・低価格・AI 搭載型ドローン群」への転換は、兵器体系の根本的な変化を示唆している。
国際的な意味合いと課題
$54.6B というスケールは、ウクライナの年間国防予算全体(約$60B)に迫る規模。米国が AI・自動化技術による「無人戦闘の時代」を本格化させようとする姿勢が鮮明である。
一方で、急速な AI 戦闘導入には倫理的課題や人命尊重との整合性をめぐる議論も予想される。ペンタゴンは DAWG での実験を通じて、AI 自動化戦闘の軍事効果と課題の検証を急ぐ構えだ。