AI専用端末「R1」で話題になったRabbitが、新たなエージェント型OS「OS3」を発表した。専用ハードウェアに頼る方式から転換し、チャット1つで手持ちのWindows・Mac・Linux機を横断操作できるクラウド常駐型のAIエージェントとして生まれ変わる。

R1からの方向転換

Rabbitは2年前、専用ハードウェアでモバイルアプリを迂回しようと試みたが、今回のOS3はその路線を転換し、ユーザーが既に使っている画面の上で動くクロスプラットフォームのエージェントとして展開する。創業者兼CEOのJesse Lyu氏は「2年半かけて、操作するのではなく結果を伝えるだけのシステムを作り上げた」と述べ、タスクが技術的に可能かどうかを気にせず、頭にあることをそのまま伝えて協業できる仕組みを目指したと説明している。

最大5台の端末を横断操作

OS3はクラウド上で稼働し、ブラウザ・Telegram・iMessageなどで受けた指示を、連携済みのWindows・Mac・Linux機で実行する。ユーザーは最大5台の端末(クラウドVMやR1本体を含む)を接続でき、システムが最適な実行先を自動判断する。ファイルやアプリケーションは接続された端末間でシームレスに引き継がれるという。

独自の「DLAM」技術により、デスクトップソフトやローカルファイル、ウェブページを自律的に操作しつつ、コードの記述・デバッグもこなす。モデル面では「Bring Your Own Key」方式を採用し、フロンティアモデルやクラウドルーター、ローカルホスト型のモデルをコンテキストや記憶を失わずに切り替えられる。スキルの追加もコマンドライン設定は不要で、URLをチャットに貼るだけで済む仕組みにした。

プライバシーへの配慮

ローカルエージェントはファイルをサーバーにコピーせずに処理する設計で、会話履歴はRabbitのサーバーに保存される一方、ローカルファイルはユーザーの端末に留まる。実行はユーザーが開始した操作に限られ、機微な処理には確認を求めるとしている。

利用方法と今後

OS3はデスクトップのos3.rabbit.techからログインし、ウェブポータルのほかTelegram、iMessage/RCS/SMS、R1本体からも利用できる。今後投入予定の新端末「rabbit cyberdeck」にはOS3が標準搭載される見込みだ。Rabbitはこの1年、端末のアップグレードを継続してきており、今回のOS3投入でより大手の競合に先んじてエージェント型AI分野での存在感を示す狙いがある。