SoftBank は AI とロボティクスに特化した新会社「Roze」の IPO を計画している。評価額は最大1000億ドル、上場時期は2026年内を目指している。同社の Masayoshi Son CEO が主導する戦略的な資本再編の一部であり、巨額の OpenAI 投資で圧迫された財務状況の改善を狙う。

IPO の規模と事業スコープ

Roze は SoftBank の AI・ロボティクス事業を統合した新法人だ。最大1000億ドルの評価額で IPO を実施することで、SoftBank は巨額の資金を調達する計画である。事業領域はロボティクスとデータセンター建設の自動化に焦点を当てており、ABB Robotics の買収資産を統合する見通しだ。

データセンター自動建設は、AI インフラ競争が加熱する中で戦略的価値が高い。OpenAI、Google、Amazon といった企業が計算容量拡大に急速に投資している中で、効率的なインフラ構築能力を持つ企業への需要は高まっている。

OpenAI 投資負担と資本戦略

SoftBank は2024年から2025年にかけて OpenAI に約3000億ドル(実現化未定を含む)のコミットメントを表明している。この巨額投資は同社の財務に大きな負担を与えており、Roze IPO は SoftBank が借入金を削減し、投資ポートフォリオを再バランスするための重要な施策である。

Masayoshi Son CEO は Roze 事業に強い確信を持っており、上場による資金調達をテコに、AI・ロボティクス分野でのグローバルポジション確立を急ぐ姿勢を示している。

現実的な課題と市場の反応

一方で、SoftBank 内部では Roze の評価額と上場時期について「野心的すぎる」という見方も存在する。地政学的不確実性やエネルギーコスト上昇の中で、1000億ドル評価額での IPO が成功するかは不確定要素が多い。

7月にテキサスのデータセンター施設でアナリスト向けプレゼンテーション(Day)を開催し、投資家への説明を強化する計画だ。投資家の反応いかんで、評価額や上場時期は調整される可能性がある。