Spotify、レコメンド理由を自然言語で操作できる「Taste Profile」米国展開
Spotifyがおすすめの根拠を可視化し、自然言語で調整できる「Taste Profile」を米国のプレミアム会員向けに開始。ジャンルの増減や気分の指定が可能になる。
Spotifyは9月23日、レコメンドの根拠を可視化し、自然言語コマンドで調整できる機能「Taste Profile」を米国の18歳以上のプレミアム会員向けに展開した。3月のSXSWでco-CEOのGustav Söderström氏が発表した機能で、ニュージーランドでのベータ提供を経て、Spotifyにとって最大の市場である米国での本格展開となる。
プロフィール画面から「好み」を編集できる
Taste Profileは、プロフィール画像をタップして呼び出す専用画面で、音楽・ポッドキャスト・オーディオブックにまたがる自分の視聴傾向をまとめて確認できる。特定のジャンルやアーティストを「増やす」「減らす」、「もっと活動的な曲を」といった気分の指定、就寝用サウンドなど不要なカテゴリーの除外まで、自然言語の指示だけで調整可能だ。変更内容は数時間でホームフィードに反映され、これまでDiscover WeeklyやSpotify Wrappedを支えてきたブラックボックスのアルゴリズムに、初めて手動で介入できる窓口が用意された形になる。
ベータ版のまま米国最大市場へ
Spotifyはこの機能をまだベータ版と位置づけており、正式な一般提供の時期は明らかにしていない。それでもトラフィックと収益で最大規模を持つ米国市場に投入することで、大規模なユーザー行動データをもとに機能の完成度を高める狙いがあるとみられる。競合ではYouTubeも同日、Geminiを使って自然言語でホームフィードを作る「Custom Feeds」機能を発表しており、レコメンドの主導権をアルゴリズム任せから「ユーザーの言葉による操作」へ移す動きが、複数のプラットフォームで同時に進んでいる。
リスナーへの影響
Taste Profileにより、リスナーは「なぜこの曲がおすすめされたのか」という疑問に自分で答えを出せるようになる。特に苦手なジャンルが紛れ込みやすいDiscover Weeklyのようなプレイリストで、除外条件を直接指定できる意味は大きい。一方で、レコメンドの透明性が上がることで、逆にSpotifyがどれだけ詳細なリスニング履歴を把握しているかが可視化される側面もあり、パーソナライズの利便性とプライバシーの兼ね合いが今後改めて議論になる可能性がある。