Rails作者DHH、25年ぶりに手書きコードをやめる、「英語はRubyより優れた言語」
Ruby on Railsの生みの親David Heinemeier Hanssonが、2026年3月以降コードを一行も手書きしていないと表明。AIコーディングへの懐疑派から一転、業界屈指の転換発言として注目される。
Ruby on Railsの生みの親であるDavid Heinemeier Hansson(DHH)は、Rails World 2026の壇上で、25年に及ぶプログラマー人生の中で初めて、コードを手書きするのをやめたと明かした。2026年3月以降、自らの手で1行もコードをタイプしていないという。「英語はRubyよりも優れたプログラミング言語だ」と述べ、自然言語によるAIへの指示が、従来のコーディングに取って代わったことを示した。
わずか1年前は懐疑派、今は「コンピューティング史上最大の出来事」
DHHの発言が注目を集めるのは、その転換の速さゆえだ。わずか1年前まで、DHHはAIコーディングに対して懐疑的な立場を取り、批判的な発言を重ねていた。それが一転、今回のRails World 2026では「コンピューティングの歴史上、最大の出来事が起きている」とまで言い切った。オープンソースコミュニティの重鎮であり、長年「手を動かして書くコード」への強いこだわりを公言してきた人物だけに、この転向は開発者コミュニティに強いインパクトを与えている。
プログラマーの役割は「知能を操縦する専門家」へ
DHHは、従来型の「人間が直接コードを記述するモデル」から、「これまでSFの中にしか存在しなかった知能を操縦する専門的な製造者」へと役割がシフトしつつあると表現した。同氏は、年内にはほぼすべての領域で手書きコードが経済合理性を失うとの見通しも示しており、ソフトウェア開発のあり方そのものが再定義されつつあると主張している。
開発者コミュニティへの影響
DHHはRailsという、世界中の開発者に使われてきたフレームワークの作者であり、その発言はRubyコミュニティに限らず開発者全般に波及しやすい。AIコーディングツールへの懐疑論が根強く残る現場においても、影響力のある技術者が明確に立場を変えたという事実は、「人間が書くコード」から「AIに指示して書かせるコード」への移行を検討する開発者やチームにとって、無視しにくい参照点になりそうだ。