Anthropicは、分散型クラウド・エッジインフラ大手のAkamai Technologiesと7年間で116億ドル規模のコンピュート契約を締結した。契約は最大9億ドルの拡張条項を含み、総額は約200億ドルに達する可能性がある。今回の契約により、Anthropicが過去11ヶ月間に積み上げたコンピュート調達の総額は5170億ドルに達した。

Claudeの需要急増に対応する追加インフラ

Akamaiによると、今回の契約はAnthropicで加速するAIワークロード需要に対応する狙いがある。AkamaiのCEOトム・レイトンは、AnthropicがAkamai Cloudのスケーラブルな分散インフラを選んだことを歓迎するとコメントしている。Akamaiはすでに顧客基盤全体で28億ドル以上の複数年契約を発表しており、AI企業向けインフラ需要の受け皿としての立場を強めている。

契約に伴い、AkamaiはAnthropicに対して自社普通株式の最大約5%に相当する新株予約権(ワラント)を発行する。内訳は現行契約に紐づく2%と、契約が最大規模まで拡張された場合に追加される3%だ。発表を受けてAkamaiの株価は時間外取引で22%上昇した。

わずか11ヶ月で5170億ドル、加速するコンピュート調達

Anthropicは今回のAkamaiとの契約に先立ち、わずか1ヶ月前にはNscaleから450億ドル規模のコンピュート容量を確保したと報じられている。今回の契約を合わせると、Anthropicが11ヶ月間で積み上げたコンピュート関連の契約総額は5170億ドルに達する計算だ。同社は今回のAkamai契約に伴う資本支出を約55億ドルと見込んでおり、2026年末までに17億ドルの追加支出を予定している。

「収益予測が少しでも外れれば破産しかねない」

急速な支出拡大の裏側では、業界内から持続可能性への懸念も上がっている。AnthropicのCEOダリオ・アモデイは2025年12月、売上予測がわずかでも外れれば同社が破産しかねないと警告した。OpenAIのサム・アルトマンCEOも最近、AI業界全体のコンピュート支出の「持続不可能性」について注意を促している。

生成AI企業が将来の需要を見込んで巨額のインフラ投資を先行させる構図は、Anthropicに限った話ではない。今回のAkamaiとの契約は、Claudeの提供能力を支える基盤強化である一方、収益成長がその投資ペースに追いつくかどうかという、業界共通のリスクを改めて浮き彫りにしている。