Reflection AI、オープンウェイトモデル「Beam」発表 中国モデル超える推論効率主張
Reflection AIが総パラメータ501億のMoEモデル「Beam」を発表。Z.ai GLM-5.2と同等の推論性能を3〜4倍少ない計算量で実現するとし、月内にApache 2.0で重みを公開する。
Reflection AIは、総パラメータ501億・アクティブパラメータ23億のMixture of Experts(MoE)型モデル「Beam」を発表した。コーディングや推論、エージェント向けワークロードに特化したモデルで、Z.ai GLM-5.2と同等の推論性能を3〜4倍少ない計算量で実現すると主張している。月内にApache 2.0ライセンスで重みを公開し、ハイパースケーラーやネオクラウド経由での配布も予定する。
中国モデルに対抗する狙い
Reflection AIは2024年設立のブルックリン拠点のスタートアップで、「中国モデルに匹敵する性能を大幅に低いコストで実現する」ことをBeam開発の目標に掲げている。ベンチマークではSWE Bench Pro v2-Hardで77.2、Terminal Bench v2.1で80.1、GPQA Diamondで90.5、AIME 2026で97.8のスコアを記録し、西側の主要オープンモデルを上回る性能を主張する。学習には23.8兆トークンのデータセットを使用し、コンテキストウィンドウはmidtraining段階で100万トークンまで拡張されている。
強化学習フェーズでは1万500基のNVIDIA GB300 GPUを4週間稼働させ、1億件以上のロールアウトと約100万個の高品質なRL環境を構築した。この投資規模の大きさが、推論計算量を抑えながら高い性能を達成できた背景にある。
企業・公的機関向けの「AI factories」構想
Beamは開発者だけでなく、企業や公的セクター向けの「ワークホースモデル」として位置づけられている。Reflection AIは、機関が自社の専有データで学習・カスタマイズできるシステムを提供する「AI factories」構想を推進しており、すでに韓国のシンセゲグループと試験的パートナーシップを開始した。競合としては、米国のThinking Machines Labが手がけるマルチモーダルモデル「Inkling」、さらにZ.ai、DeepSeek、Qwenといった中国勢を挙げており、独自ベンチマークではInklingの4つのコーディングテストでBeamが上回ったとしている。
70億ドル規模のコンピュート確保
Reflection AIはこれまでに累計約47億ドルを調達し、直近ラウンドのプリマネー評価額は250億ドルに達した。Nvidia、Sequoia Capital、Lightspeed Venture Partnersが主要な出資者だ。コンピュート面では、SpaceXやNebiusとの契約により2029年まで70億ドル以上相当のNvidia GB300チップを確保しており、大規模な学習・推論基盤を長期的に維持する構えを見せている。
オープンウェイトモデルの性能競争は、OpenAIやAnthropicなどのクローズドモデル陣営と、DeepSeekやQwenなど中国勢のオープン陣営との間で激化している。Beamが月内に実際に重みを公開すれば、独立した第三者による性能検証が可能になり、Reflection AIの主張がどこまで裏付けられるかが明らかになる。