Instagramは8月31日、AIで生成された人物を扱うプロフィールへの表示ルールを厳格化すると発表した。既存の「AIクリエイター」ラベルを「AI生成プロフィール」に改称し、ラベルを付けていないアカウントはリーチと推奨表示が制限される。AIで作られた人物なのか実在の人物なのか、ユーザーが見分けられなくなっている問題への対応だ。

なぜ今、ラベル強化に踏み切ったのか

Metaは「人間に見えるプロフィールが実はAI生成だったと後で判明することを、人々は好まない」と説明する。背景には、AIインフルエンサーを装ったアカウントによる不正行為の増加がある。交際アプリへの誘導や健康製品の販売など、実在の人物を装って信頼を得ようとする手口が問題化していた。Metaは2026年8月26日にも、こうした詐欺的利用をめぐり180億ドル規模の和解に応じたばかりで、一連の対応の延長線上にある措置といえる。

新ラベルの対象と免除範囲

新しい「AI生成プロフィール」ラベルは、AIで生成された、または実質的にAIで作成された人物が写るプロフィールに適用される。一方で、写真の編集やキャプションの改善、グラフィックス作成といった創作的な微調整にはラベルは不要だ。AIを制作の一部として使うクリエイターと、AIそのものを人格として提示するアカウントを区別する設計になっている。

ペナルティの仕組みはシンプルだ。ラベルを適切に付けたクリエイターはリーチ削減の対象から外れる。逆にラベルを付けずに運用すると、アカウントのリーチと推奨表示が制限される。ラベルの追加や誤判定への異議申し立ては、アカウントステータス画面から行える。

AI生成コンテンツの急増という文脈

THE DECODERの報道によれば、YouTubeショートの21%、新規ウェブサイトの35%がすでに全体または部分的にAIで作られているという。プラットフォーム上のコンテンツにAIが占める割合が急速に高まる中で、Instagramの今回の措置は「見分けがつかない」状態を是正するための実務的な一手だ。

AIを使って発信するクリエイターにとっては、ラベル表示を怠るとリーチが目に見えて落ちる可能性がある。今後は他のSNSプラットフォームでも同様の開示義務が広がるかどうかが焦点になる。