Meta と TikTok が相次ぎ、ソーシャルメディアのアルゴリズム推奨をユーザーが直接コントロールできる新機能を導入している。従来のプラットフォーム設計では「ワンサイズフィッツオール」のアルゴリズムが全ユーザーに適用されてきたが、新機能ではユーザーが関心トピックをカスタマイズ可能な時代へ移行している。

Threads「Your Algo」機能

Meta の Threads は 2 月に「Dear Algo」機能を導入。公開投稿でアルゴリズムに好みを伝える機能だった。その後 6 月 16 日には「Your Algo」機能へアップグレード。ユーザーがプライベート設定で 1〜7 日間の期間を指定して、特定トピックの表示量を調整できるようになった。スポーツ、テクノロジー、政治などのカテゴリーで細かく制御が可能だ。

Instagram「Your Algorithm」ツール

Instagram は「Your Algorithm」ツールで、推奨順位に影響する自分の関心トピックを可視化してカスタマイズできる機能を提供。フィード全体(Reels、Explore 含む)で利用可能。ユーザーは自分の関心タグを確認し、関心度を上げ下げできる。

TikTok「Manage Topics」との連携

TikTok は 2024 年から「Manage Topics」ツールでスポーツ、旅行、料理などのカテゴリーをスライダーで調整可能。さらに 2025 年には「AI 搭載スマートキーワードフィルター」を導入し、同義語を自動認識してフィルタリングする機能も実装している。

ユーザーとプラットフォームの新しい関係性

この動きは「ストリーミングサービスモデル」への進化を示している。Netflix や Spotify のように、ユーザーが自分の環境をカスタマイズするのと同様に、SNS もユーザーの裁量にアルゴリズムの調整権を委ねる方向へシフトしている。

プラットフォーム側のメリットはユーザーのエンゲージメント向上。自分が本当に見たいコンテンツがフィードに表示されれば、プラットフォームの利用時間・頻度が増加する可能性が高い。

同時に、プラットフォームの「アルゴリズムの不透明性」に対する社会的批判への対抗策としても機能している。ユーザーがコントロールを握ることで、「何が表示されているのかは機械的な判断だ」という言い訳ができなくなる。今後、プラットフォームの責任がユーザー選択にも分散される新たな段階へ進むだろう。