Decart が光写実的な自動運転テスト環境を秒単位で生成する世界モデル「Oasis 3」を API 公開しました。テキストプロンプトから無制限のシナリオを生成できる新しい開発ツールです。

Oasis 3 の仕様

コア機能

  • テキストプロンプトから複雑な運転シナリオを自動生成
  • マルチカメラ対応(前方・側面)で物理的に正確な環境構築
  • 光写実的な映像をリアルタイムで出力
  • 長時間シミュレーション対応(数時間連続生成可能)

価格体系

  • API 従量課金:$0.02/秒
  • エンタープライズ契約は別途相談
  • Decart の独自最適化スタック(DOS)により「競合他社より 1 桁以上安価」を実現

実開発での位置づけ

自動運転車のテスト環境は、これまで以下の課題を抱えていました:

従来の手法の限界

  • シミュレーション環境の構築に数ヶ月
  • 稀なシナリオの再現が困難
  • リアリティとテスト速度のトレードオフ

Oasis 3 は「都会の交差点 5 台の車がいる雨の夜」といったプロンプトから数秒で環境を生成し、テスト開発サイクルを大幅短縮します。Toyota や Adobe などの戦略的投資家が支持する理由はここにあります。

実測での課題と将来性

TechCrunch の検証では、Oasis 3 の強力さと同時に改善点も指摘されています。

現在の制限

  • 環境の一貫性が長時間で低下(都市が西洋標準型へ変質)
  • 車両同士の衝突検出が未実装(物理演算の不完全さ)
  • 操作応答性の遅延
  • フレーム毎に約 8,000 トークン生成が必要(コンテキスト窓が速く満杯に)

これらは初期段階のシステムでは一般的な課題です。Decart は既に 10 万以上の開発者が使う「Lucy」モデルで実績を持つため、フィードバック → 改善のサイクルが高速化するでしょう。

業界への意味

このリリースは、AI 生成コンテンツがテスト・開発ツールの本流になりつつあることを示しています。「シミュレーション環境も AI で自動生成」という選択肢が実際の選択肢になったわけです。

自動運転企業やロボティクス開発者にとっては、今日から API 経由で利用可能。Decart の評価額 $40 億、最新資金調達 $3 億の背景には、こうした実用性への市場の期待があります。