Maven Robotics、混合パレタイズ特化ロボで1億ドル調達しステルス脱出
元Apple特別プロジェクトグループ出身者が立ち上げたMaven Roboticsが、シリーズAで1億ドルを調達。人型ロボットとは一線を画す実用重視のアプローチで、倉庫の混合パレタイズ作業を自動化する。
産業用ロボット企業Maven Roboticsが、シリーズAで1億ドルを調達しステルスモードから脱出した。投資家にはRoboStrategy、LocalGlobe、Vine Ventures、XTX Markets Venturesが名を連ねる。倉庫内の「混合パレタイズ」という、これまで人手に頼ってきた地味だが需要の大きい作業を、ロボットで自動化するのが狙いだ。
何を自動化するのか
混合パレタイズとは、異なる工場から届いた商品パレットを組み替え、小売店ごとのリアルタイムの需要に合わせた出荷セットを作る作業を指す。単純な積み上げではなく、商品の種類・重さ・注文内容に応じて組み合わせを変える必要があり、自動化が難しいとされてきた工程だ。
Maven Roboticsのロボットは、時速10マイルで移動し、アームは最大30キログラムを持ち上げられる。1日16時間、稼働率99%以上で動くことを目標に設計されており、現在は8台が顧客施設で実働している。
二足歩行ロボットとは異なる路線
共同創業者のハムザ・デルバス氏はApple の特別プロジェクトグループに9年在籍した経歴を持ち、兄でCFOのカリド・デルバス氏とともに会社を立ち上げた。デルバス氏は競合の人型ロボットについて「複雑で信頼性が低く、不要なコストを追加するだけ」と指摘し、投資回収率を重視する実用重視の設計思想を強調している。
Agilityなど二足歩行型の汎用ロボットが幅広いタスクへの対応を目指すのに対し、Maven Roboticsは倉庫の特定工程に的を絞ることで、信頼性とコスト効率を優先する立場を取る。
読者への影響
物流・倉庫業界にとっては、人手不足が続く混合パレタイズ工程に実用段階のロボットが投入され始めたことを示す事例だ。人型ロボットのデモ映像が注目を集めがちな中、特定工程に特化したロボットが先に商用稼働に到達しつつある流れは、今後のロボティクス投資の優先順位を占う材料になる。