Pentagon幹部Emil Michael氏、xAI株に続きPerplexity株も売却、利益相反疑惑拡大
Pentagon のAI政策を統括するEmil Michael氏が、xAI株売却(2400万ドル)に続き2026年6月にPerplexity株も最大2500万ドルで売却していたことが判明。複数のAI企業への私的関与が浮き彫りに。
米国防総省の AI 政策を統括する高位幹部が、Elon Musk が率いる xAI(テスラの親会社)への私的投資を売却し、最大2400万ドル(約3億6000万円)の利益を得ていたことが、政府倫理記録の公開により判明した。Pentagon 勤務時の株価上昇に伴う売却益となるため、連邦法による利益相反禁止規定の適用をめぐる議論を引き起こしている。
事実関係と利益相反の問題
当該幹部が Pentagon に入職した時点で、同氏が保有する xAI への投資額は最大100万ドル程度だった。その後、同氏が Pentagon で AI 政策を統括する立場にありながら、xAI への私的投資を保有していた。同社が高く評価される市場環境のもと、同氏は 2026年初頭にこの投資を売却し、2400万ドル規模の利益を得たとされている。
連邦法は、政府官吏が「その職務上の行為により自身の金銭的利益を得る」ことを禁じている。本件では、Pentagon での AI 政策決定が xAI の評価・成長に直接影響する可能性があるため、利益相反の状況が成立するかが焦点となっている。
法的解釈と倫理的課題
専門家らは、同幹部の行動が連邦倫理法に違反するかについて議論の余地があると指摘している。一方で、政策当局者が私的資産の売却によって利益を得ること自体は珍しくない。ただし、本件のように売却益が極めて大きく、かつ Pentagon での職務が当該企業の利益に直結する可能性がある場合は、利益相反の疑いが濃厚となる。
Pentagon 側は、同幹部が厳密な倫理基準を満たしていると主張しているが、公開された倫理記録に基づく第三者的な検証の必要性が高まっている。
AI 政策と民間企業の関係性をめぐる問題
本件は、米国政府の AI 戦略と民間企業(特に大手テック企業)の関係性に関する根深い課題を浮き彫りにしている。Pentagon や他の政府機関は、AI 領域における先端的な開発に関わるため、民間企業との連携を避けられない状況にある。
同時に、高度な専門知識を持つ幹部が民間企業との金銭的つながりを持つ場合、利益相反の構造的リスクが生じる。今後、政府 AI 政策の透明性と倫理基準の明確化が急務となるだろう。
アップデート: Perplexity 株も売却、追加の疑惑
連邦政府の資産公開記録により、当該幹部が Pentagon の研究・エンジニアリング担当次官である Emil Michael 氏であることが判明した。同氏は2026年6月にも、AI検索エンジン Perplexity の保有株を500万〜2500万ドルで売却していたことが新たに明らかになった。
Michael 氏は2024年に Perplexity から個人的な融資を受けていたほか、同社のアドバイザリーボードにも名を連ねていた経歴がある。xAI 株の売却に続き Perplexity 株でも大きな利益を得ていたことで、同氏の AI 業界への私的な金銭的関与がさらに広範囲に及んでいたことが浮き彫りになった。同氏はこのほか、決済アプリ Brex の株式も少なくとも500万ドル分売却している。
倫理専門家は、公職に就く前に該当企業の株式を完全に手放すべきだったと指摘している。Pentagon 側は引き続き、すべての職員が連邦倫理規定を完全に順守していると主張しているが、複数の AI 企業にまたがる投資と国防調達の意思決定が重なる状況への懸念は強まっている。