RayNeo が新型 AI 眼鏡「iO」を発表した。既存の多くの AI 眼鏡とは異なり、カメラもスピーカーも搭載しない設計を選び、視界にテキスト情報を直接重ねる方式に特化した。9月4日から欧州で発売される。

カメラ・スピーカーを省いた理由

iO は緑色のウェーブガイド式ディスプレイを採用し、透明度97%、輝度約1,300ニトでテキストを視野に投影する。カメラを排除したことで、プライバシー面での懸念を避けつつ、装着感の軽さとバッテリー持続時間の両立を狙った設計になっている。

音声入力には4つのマイクと骨伝導センサーを組み合わせ、雑音の多い環境でも音声認識の精度を確保する。この構成により、周囲の映像を記録せずに音声ベースの操作に絞り込んだ製品になっている。

会話要約から40言語翻訳まで

iO が提供する主な機能は、会話の要約、アクションアイテムの抽出、カレンダー提案、プレゼン用のテレプロンプター表示、そして40言語対応の音声翻訳である。いずれも視界に表示されるテキストとして完結し、スマートフォンを取り出す必要がない設計だ。

AI 機能は標準で「RayNeo AI」と Gemini 3.1 Flash Lite を搭載する。月額9.99ドルのサブスクリプションに加入すると、ChatGPT、Gemini、Claude、DeepSeek へのアクセスも可能になり、ユーザーは用途に応じてモデルを切り替えられる。

「モデルが古い」という指摘も

一方で、標準搭載されている AI モデルについては「いずれも既に型落ちだ」との指摘がある。AI 眼鏡市場ではハードウェアの発売サイクルとモデルの更新サイクルにずれが生じやすく、iO も例外ではない。サブスクリプションで最新モデルにアクセスできる設計は、このギャップを埋める対応と見ることができる。

カメラなしという割り切った設計は、常時撮影への抵抗感が強いユーザー層を意識したものだ。AI 眼鏡が「録画デバイス」ではなく「情報表示デバイス」としてどこまで受け入れられるか、iO の市場での反応が今後の設計方針を左右しそうだ。