Meta が Facebook で新しい AI 機能「AI Mode」をロールアウトしている。この機能により、ユーザーが自然言語で質問を入力すると、Facebook 全体の公開投稿、グループ、リールから抽出した情報に基づいた合成回答が得られる。従来の検索結果のスクロールを避け、AI が統合した回答を得るスタイルへのシフトだ。

Meta の AI 機能ロールアウト戦略

AI Mode は Meta の一連の新機能展開の中核を成すものだ。同社は同時に複数の AI 関連機能をロールアウトしている。ビデオ編集ツールではコラージュカットアウトと動的なトランジション効果を提供し、ユーザーはより洗練されたコンテンツ作成が可能になった。さらに AI フォトプリセット機能では、ユーザーが写真内の服装、ヘアスタイル、アクセサリーを簡単に変更できるようになっている。

スポーツ愛好家向けには「Wear It」機能も登場。自分の好きなチームのジャージを仮想試着する機能で、ファンエンゲージメント向上を狙った施策だ。

段階的展開と有料体験の組み合わせ

Meta はこれまで複数の AI 機能をすでに展開してきた。2月にはアニメーション化されたプロフィール画像を、3月には Marketplace での AI 自動返信機能を導入。6月初旬にはクリエイター向けの AI アシスタント機能も追加予定だ。

同社は並行して、Facebook、Instagram、WhatsApp の有料サブスクリプション(月額 3.99 ドルから開始)も展開している。AI 関連機能の一部は上位ティアに組み込まれる予定であり、ユーザーが AI を活用した高度な体験を得るには有料プランの購入が必要になる仕組みだ。

AI 競争力を強化するプラットフォーム統合

Meta のこうした動きは、OpenAI や Google などの AI 企業との競争に対抗するための戦略である。ユーザー基盤の巨大さを活かし、独自の学習データセットとなる膨大な投稿・画像・動画を活用することで、他の AI 企業にはない独自の強みを構築しようとしている。AI Mode のように Facebook エコシステム全体から情報を抽出・統合する能力は、Meta が保有するソーシャルネットワークの規模があってこそ実現できる。