AIレコーダーを手がけるPlaudが、eSIM内蔵ケースを備えた新型イヤホン「Plaud One」を発表した。スマートフォンやパソコンを介さずに、外出先からAIエージェントへ音声で指示を出せるのが特徴で、先行予約版「Explorer Edition」は249.99ドルから購入できる。出荷は2026年第4四半期を予定している。

スマホなしでAIエージェントと会話できる仕組み

Plaud Oneの最大の特徴は、充電ケースに内蔵されたeSIMだ。80以上の国・地域のネットワークに対応しており、追加料金なしで利用できる。スマートフォンを持ち歩かなくても、イヤホン単体でAIエージェントに指示を出し、Gmail、Google Calendar、Notion、Slackなどと連携したフォローアップメールの作成や資料生成といった作業を任せられる。

ケースには5メートル以内の音声を明瞭に捉えるマイクを搭載し、対面の会議録音であれば1回の充電で6時間、通話であれば3時間の録音に対応する。ケースと組み合わせれば、最大25時間分の会話を記録できる。

文字起こしは月300分まで無料

文字起こし機能は月300分まで無料で使え、それを超える分は月8.33ドルからの有料プランに移行する仕組みだ。先行予約特典として200ドル相当のクレジットが付属し、今後追加されるAIエージェント機能に充てられる。

Plaudはこれまでにも録音・文字起こしデバイス「NotePin」シリーズなどを展開しており、2026年6月時点でハードウェア・ソフトウェアの利用者数は250万人を超え、年間経常収益は1億ドルに達したという。今回のイヤホン型製品は、記録に特化した従来路線から、AIエージェントの操作端末としての性格を強めた新シリーズという位置づけになる。

ウェアラブルAIデバイス競争への布石

スマートフォンを介さずにAIと対話できるウェアラブル端末は、AIピンやスマートグラスなど各社が模索してきた領域だ。Plaud Oneはイヤホンという普及済みの形状にeSIMを組み合わせることで、常時ネットワークに接続された「肌身離さず使えるAI端末」という立ち位置を狙う。日常的に身につけるデバイスがAIエージェントの入り口になっていく流れの中で、今回の発表はその競争が本格化しつつあることを示している。