Anthropic は 8 月 11 日、Bitcoin マイナー Riot Platforms とテキサス州 Rockdale のデータセンター電力を確保する長期契約を締結した。基本額 $9.1 億ドル、オプション延長を含む最大 $16.1 億ドルの大型投資で、AI インフラ競争の激化を象徴している。

契約の詳細

電力規模

Anthropic は 191 メガワット(MW)の電力利用権を確保。約 14.3 万世帯分の電力に相当する規模だ。

  • 第 1 期:2027 年 12 月に 96 MW 稼働開始
  • 第 2 期:2028 年 6 月に残り約 95 MW 追加稼働

契約期間

基本 20 年間 + 延長オプション 2 つ。Riot が同施設を維持・拡張する限り、Anthropic は長期的に安定した電力供給を確保できる。

Anthropic の大規模インフラ戦略

この Riot Platforms との契約は、Anthropic が同時並行で推し進める複数の大型インフラ投資の一環だ。

パートナー規模用途
SpaceX(Colossus-1)22 万個 GPU、300+ MWClaude スケーリング
Amazon最大 $250 億ドル長期クラウド投資
Google数ギガワット分 TPU専用チップセット
Volta Infra$100 億ドルブラジル施設
Riot Platforms$9.1B(最大 $16.1B)テキサス施設

Anthropic の CEO Dario Amodei は公言通り、AI 企業の成長には「莫大な計算リソースが必須」という判断を、具体的な投資額で示している。

なぜ Bitcoin マイナー?

従来、データセンター電力を求める企業は公開電力市場や電力会社との直接契約を結んでいた。一方、Riot Platforms のような Bitcoin マイナーは、大量の電力が必要だが季節変動や価格変動に左右される柔軟なビジネスを展開している。

Anthropic が Riot と契約することで:

  1. 既存インフラの活用:Riot が建設・運営済みの施設を活用。新規建設の遅延を回避
  2. 柔軟な拡張性:AI ニーズに応じた段階的な稼働スケジュール調整が可能
  3. エネルギー確保の多様化:SpaceX、Amazon、Google などと分散して依存関係を低減

業界への含意

OpenAI、Google、Meta など各社も同規模のインフラ投資を進めており、AI 企業間の「電力確保競争」が本格化している。Nvidia の GPU 供給制約が緩和される中、次のボトルネックは「安定した電力」という様相だ。同時に、データセンターの建設ペースが米国の電力網整備に追いつかない懸念も浮上している。

Anthropic の Riot Platforms との契約は、こうしたインフラ競争の先端を走る企業が、従来の電力調達方法の枠を超えた創意工夫を駆使していることを示している。