AIエージェント向けのウェブ検索インフラを手がけるスタートアップKeenableが、ステルスモードを解除し、Accelが主導するシード資金2600万ドルの調達を発表した。同社は1000億件を超えるドキュメントをインデックス化しており、AIエージェントが必要とする低遅延・高頻度の検索クエリに特化したサービスを提供する。

AIラボがすでに本番利用

Keenableの検索APIは、学習時と実行時の両方で複数のAI企業がすでに本番環境で利用している。応答速度は米国東部リージョンでp95あたり250ミリ秒以下、料金は100リクエスト毎秒以上の利用で1000リクエストあたり1ドルからという水準だ。リード生成の情報補完や市場調査、価格モニタリングといった用途を想定している。

検索大手の「囲い込み」がもたらす機会

創業者のAndrey Styskin氏はロシアの検索大手Yandexで検索・AI・クラウド部門を20年近く率いた経験を持ち、共同創業者のMatthias Petri氏とともに独自のインデックス基盤を構築してきた。Accelのパートナーで投資を主導したZhenya Loginov氏は「AIプレイヤーがウェブスケールの検索インフラを選ぶ選択肢はほとんどない」と指摘する。GoogleやMicrosoftが既存の検索APIへの制限を強めていることが、KeenableのようなAIエージェント専用インフラの市場機会を広げている格好だ。

開発者への影響

チャットボットが人間の閲覧行動ではなく、AIエージェントの参照パターンに最適化された検索基盤で回答の裏付けを取れるようになれば、情報源の追跡可能性や応答の正確性が向上する可能性がある。Keenableは現在15人のエンジニアチームを年内に倍増させる計画で、AIエージェント開発者にとって検索インフラの選択肢がまた一つ増えることになる。