マサチューセッツ州がデータセンターにクリーン電力100%義務化、規制強化は3州目
マサチューセッツ州が25メガワット超のデータセンターに電力需要100%のクリーンエネルギー調達を義務付ける行政命令を発表。ニューヨーク、テキサスに続き3ヶ月で3州目の規制強化となる。
マサチューセッツ州知事のマウラ・ヒーリー氏は、25メガワット以上の電力需要を持つデータセンター開発業者に対し、施設の電力需要の100%をクリーンエネルギーで賄うことを義務付ける行政命令を発表した。AI向けデータセンターの建設ラッシュが電力網に与える負荷に対し、州レベルで具体的な規制をかける動きが広がっている。
行政命令の中身
命令では、開発業者はまず敷地内でのクリーンエネルギー発電を優先することが求められる。それが難しい場合は、近隣での新規発電設備の建設に資金を提供するか、電力利用者を保護するためのレートペイヤー保護基金へ拠出することで代替できる。あわせて自治体に対しては、データセンター誘致にあたって機密保持契約(NDA)への署名を避けるよう指示しており、開発条件の透明性向上も狙いとしている。
3ヶ月で3州目の規制強化
マサチューセッツ州は、直近3ヶ月間でデータセンター規制を強化した3番目の州となる。ニューヨーク州は7月、50メガワット以上のデータセンターの新規建設を一時停止する措置を取った。テキサス州は8月、すべての新規データセンターに対し、州の公共事業委員会と送電網運用者ERCOTによる監査を義務付けている。
各州が相次いで規制に動く背景には、AIブームに伴うデータセンターの急増が地域の電力価格や送電網の安定性に与える影響への懸念がある。クリーンエネルギー調達の義務化や建設一時停止、監査義務付けと手法は異なるが、いずれも野放図な開発に歯止めをかける方向性は共通している。
業界の反応
こうした規制強化の流れに対抗する動きも出てきている。Marc Andreessen氏らが支援する超PAC「Leading the Future」は、中間選挙を控える激戦州で、データセンター規制に慎重な候補者を後押しする説得活動を展開しているという。AIインフラ投資を継続したい業界側と、電力コストや環境負荷を懸念する州政府との綱引きは、今後さらに他州にも広がる可能性がある。