トランプ大統領、AI規制なし方針を明言、「AI Force」創設とAI担当官の新設を表明
トランプ大統領がAI産業向けの新規制を導入しない方針を明言した。宇宙軍を模した「AI Force」の創設と「AI担当官(AI czar)」の新設を発表し、AIが米国経済出力の25%に達すると主張している。
トランプ大統領がAI産業に対し、新たな規制を導入しない方針を改めて明言した。宇宙軍をモデルにした「AI Force」の創設と、AI政策を統括する「AI担当官(AI czar)」の新設を発表し、AI開発の加速を国家的優先事項に位置づけている。
規制なしの姿勢を鮮明に
トランプ大統領は、AI産業の濫用行為には既存の刑事法・民事法で対処すれば十分だとし、成長を阻害する新たな規制は導入しない考えを示した。AI安全性への懸念について「民主党側が広めるデマの一つ」と断じ、データセンター建設への地域反発についても、批判の矛先が失敗した後に「AI攻撃」へ向かったものだとする見方を示している。ただし、この主張を裏づける根拠は示されていない。
大統領はまた、経済効果として「AIが米国の経済出力の25%に達する可能性がある」と主張した。
「AI Force」と「AI担当官」の新設
具体的な組織づくりとして、大統領は宇宙軍と同様の枠組みで「AI Force」を創設する方針を示した。あわせて、AI政策を統括する「AI担当官」のポストも近く新設する予定で、応募資格として「IQが高い人物」であることを条件に挙げている。いずれも創設時期や具体的な権限、予算規模については明らかにされていない。
このほかトランプ大統領は、「Artificial Intelligence」という呼称そのものが不正確だとして、「Superior Intelligence」「Extreme Intelligence」「Supreme Intelligence」の3案から新名称を投票で決めることも提案した。
読者への影響
今回の発言は、AI企業に対する連邦レベルの新規制がしばらく導入されない可能性を示している。米国内でAI事業を展開する企業にとっては、当面は既存の法律の枠内で開発を進められる環境が続くことを意味する一方、AI研究者やAI安全性の専門家からは、急速な技術発展に対する監視体制の欠如を懸念する声が強まっている。
水資源や電力消費といったデータセンターの環境負荷、雇用への影響、AIの安全性リスクをめぐる懸念は、今回の発表によって解消されたわけではない。「AI Force」や「AI担当官」が実際にどのような機能を担うのか、今後の詳細発表が焦点となる。