OpenAI、法律実務特化「Astra for Law」提供開始 判例検索2.3億件をカバー
OpenAIがGPT-6 Astraを法律実務向けに調整した「Astra for Law」を発表した。米国判例・法令2億3000万件超を検索できるインデックスを備え、法律研究ベンチマークの正答率は従来モデルの38.7%から54%に向上した。
OpenAIは、法律事務所とリーガルテック企業向けに調整したGPT-6 Astraの新提供形態「Astra for Law」を発表した。米国の判例法・法令・規制を横断する専用検索インデックスと、法的分析・文書作成に特化した指示設定を組み合わせている。
判例検索インデックスとベンチマーク性能
Astra for Lawの中核は、230百万件を超えるURLにわたる法律検索インデックスだ。Free Law Projectが提供するデータをもとに構築されており、公開されている米国判例の99.9%以上をカバーしているという。法律研究ベンチマーク「Vals AI Legal Research Bench」の200問テストでは、通常版のGPT-6 Astraの正答率38.7%に対し、Astra for Lawは54%を記録した。
提供形態とエコシステム
提供は当面、米国内の選定された法律事務所を対象に「Trusted Access」プログラムを通じて行われ、ゼロデータリテンション機能を備える。API経由ではHarveyやLegoraといった既存のリーガルAI企業がAstra for Lawを自社製品に組み込めるほか、RelativityやClioなど26種類の業務ツール向けプラグインも同時に用意された。
法律AI市場での競争激化を示す動き
Anthropicも弁護士向けにClaudeを調整した取り組みを進めており、OpenAIの今回の発表は法律分野でのAI活用競争が一段と激しくなっていることを示す。判例検索から契約書レビューまでを一括で扱える専用モデルの登場は、法律事務所にとって既存のリーガルテック製品とAPI提供元のOpenAI自身が直接競合する構図も生み出しつつある。