OpenAIのGPT-6 Astraが、複数のレトロゲーム・大作ゲームの自律攻略において、前世代モデルを大幅に上回る成績を記録した。長時間の計画立案と実行を要するタスクで、AIエージェントの実用レベルが一段階進んだことを示す結果だ。

ポケモンクリアが96時間から18時間に短縮

「ポケモン ファイアレッド」の完全クリアにかかった時間は、GPT-6 Astraで18時間12分だった。前モデルのGPT-5.6 Solは96時間35分、さらに前のGPT-5.5は218時間以上かけても完走できなかった。同じゲームでの世代間の時間差は、モデルの計画立案能力が段階的に向上していることを裏付けている。

Minecraftでは「ブレイズロッド6本」と「エンダーパール3個」の入手に成功し、これも前世代モデルを大きく上回る進行度となった。このほかFactorio Space Ageでは約10時間でロケット打ち上げを達成し、Portalではエンディングまで到達、Fallout 2は22時間、Fallout 3は約59時間でクリアしている。

ゲーム機構を記号表現に変換する攻略手法

GPT-6 Astraは、ゲーム内の要素を「オブジェクト・座標・ルール」といった簡潔な記号表現に変換し、観察結果をルールに、ルールを行動計画に変換するアプローチで攻略を進めているという。この手法により、長時間にわたる試行錯誤を要するタスクでも一貫した戦略を維持できる。

ゲームAIの汎用的な推論能力を測るベンチマーク「ARC-AGI-3」では62.7%を記録した。OpenAI独自のハーネス(実行環境)を使った条件では99.9%に達したとされ、評価環境によってスコアが大きく変動する点には留意が必要だ。

長時間タスクの自律実行力が試金石に

今回の結果は、単発の受け答えではなく、数十時間規模で継続的に状況を把握し判断を続ける能力が、最新モデルで大きく伸びていることを示している。ゲーム攻略はあくまで検証の一例だが、業務プロセスの自動化や長期プロジェクトの遂行など、同様の持続的な判断力が求められる実務タスクへの応用可能性を占う材料としても注目される。