テキサス州知事、水使用量未報告のデータセンターに罰則を指示、AI拡大と水資源の綱引き
テキサス州のアボット知事が、水使用量調査に応じないデータセンターへの罰則適用を州水資源委員会に指示した。過去3年の調査回答率は28%にとどまり、AIブームに伴う水消費の実態把握が急務となっている。
テキサス州のグレッグ・アボット知事が、水使用量調査に回答していないデータセンターに罰則を科すよう、州の水資源開発委員会(TWDB)に指示した。AIブームに伴うデータセンター急増が、州の水資源管理に新たな課題を突きつけている。
過去3年でわずか28%しか回答なし
テキサス州は数年前から、大規模なデータセンターなど産業用水の大口利用者に対し、水使用量に関する州の調査への回答を義務付けている。しかしアボット知事によると、過去3年間でこの調査に回答したデータセンターは全体のわずか28%にとどまっているという。
アボット知事は、過去の未回答分と今後の違反の両方に対応するようTWDBに指示するとともに、州公益事業委員会(PUC)や電力信頼性評議会(ERCOT)とも連携し、電力網への接続を希望するデータセンターの水消費量・水源・冷却技術に関する別の監査を実施するよう求めた。TWDBには10月14日までに、コンプライアンス状況と執行計画の報告を求めている。
罰則の内容
調査への未回答が続いた場合、データセンターは刑事罰の対象となるほか、テキサス州水法第11章に基づく州環境品質委員会(TCEQ)の許可・変更・更新の対象から除外される可能性がある。具体的な罰則額についてアボット知事は言及していない。
AIインフラ拡大と水資源の緊張
データセンターの水消費が政治問題化する背景には、AI向け計算需要の急拡大がある。冷却のために大量の水を使うデータセンターがテキサス州内で急増する一方、同州は慢性的な水不足地域を抱えており、農業・生活用水との競合が懸念されてきた。
今回の措置は、AI関連インフラの拡大を歓迎しつつも、地域資源への影響を可視化しようとする州政府の姿勢を示す。データセンター事業者にとっては、今後の州内への設備投資計画において、水使用量の情報開示体制の整備が避けられない課題となる。